【保存版】margiela(マルジェラ)というブランドとは?なぜ私たちを魅了するのか【まとめ】

Fashion

1989年から1994年の5年間に発表された最初の10コレクションにはマルタン・マルジェラの芯のようなものが垣間見えます。

「デストロイコレクション」と形容されるように服を解体した服作りをし、裏を表に出し、未完のままのものや、さらに巨大あるいは窮屈なほどに小さいという極端な寸法の服作りや、立体ではなくまっ平らな2Dのような服というように、コンセプチュアルなアプローチでこの5年の間、既存のモードの概念を覆してきた様はまさに” アンチモード ”


衝撃的なクリエーションは驚きであってもチープでも下品でもなく、エレガンスとエモーションがあり、時にユーモアも感じられます。


毎シーズン、テーマを変えて発表されるのが通常ですが、マルタン・マルジェラはひとつのテーマを複数シーズンかけて追求、展開するのも特徴です。

また、毎回ショー会場に選ぶのは、使われていない駐車場や地下鉄駅など、当時のクリエイターの誰も思いつかないような場所で服以外にもファッション界自体にに斬新な提案をしてきました。彼がファッション業界に与えた影響は測りしれません。

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Maison Martin Margiela(メゾンマルタンマルジェラ)とは

1988年にブランドの設立したブランドです。

1980年代 通称「黒の衝撃」により一世を風靡したコムでギャルソンに大きな影響を受けたとされており、
マルタン(デザイナー)もまた、アンチモードを掲げた。
そのころ主流だったボディラインを拾っていき、いかにより美しく見せれるかという表現はせず、古着の再構築やオーバーサイズ、ボロルック、フラットガーメンツなど、今までにないアプローチで新たな価値を提供していき、大きな話題となった。

また、タグの表現も独特であり、当初は真っ白なタグ(通称:白タグ)の四つ角をしつけ糸で留めただけのものだった。

これは、「いつでも糸を切って、ブランドという価値を外せるようにするため」とされており、これもアンチモード掲げたマルジェラなりの皮肉だったとされている。

しかし、マルタン本人は自分の作った服に、自分の名前が無ければ親が悲しむという理由から”ブランドネーム”は譲れなかったらしく、創設者の一人でもあるジェニー・メイレンスともめたそうだ。最終的に現在のように、表にしつけ糸がでる形で落ち着いた。

現在は 通称:カレンダータグというものに置き換えられており、タグを見ればラインがわかるようになっている。

タグの説明は下記参照。

ラインラインの意味
0手仕事により、フォルムをつくり直した女性のための服
0 10手仕事により、フォルムをつくり直した男性のための服
1女性のためのコレクション(ラベルは無地で白)
4女性のためのワードローブ
3フレグランスのコレクション
8アイウェアのコレクション
10男性のためのコレクション
14男性のためのワードローブ
11女性と男性のためのアクセサリーコレクション
12ファインジュエリーのコレクション
13オブジェ、または出版物
22女性と男性のための靴のコレクション
MM6セカンドライン

日本からの支持は絶大で2000年に日本初の路面店が展開される。
日本の売り上げは実に、ブランド全体の7割を占めていたという。

2008年に突如として引退、作業中にふらっと出ていきそれから帰ってこなかったという。
それから7年間デザインチームがブランドをけん引していた。
その後2015年にデザイナージョンガリアーノが着任し、今に至る。

引退の理由は、親会社であるオンリーザブレイブ社の経営方針とウマが合わなかったからとされてます。

四つタグだけじゃない。マルジェラ タグの解説

マルジェラと言えば”四つタグ”や”カレンダータグ”だがドールコレクションなどの特別なコレクションやアイテムには別のタグが使われることがあります。

どういったタグがあるのか上記ページにてまとめています。

タグから読み取るマルジェラ 年代判別

マルジェラの歴史やコレクションを語るには、年代の判別方法は知っておかなければいけません。
マルジェラの年代判別方法は比較的簡単で見方さえ覚えてしまえ誰でも簡単に行えます。

上記ページにて解説しております。

名作 ハの字ライダース徹底解説

ハの字ライダースはメンズラインが発表された当初から、現在までの20年近くの間、廃盤にならずに毎シーズン発売されてきました。

そのため、シーズンごとに多くのマイナーチェンジが行われています。
自分のスタイルに合うものを選びましょう。

マルジェラ ネット通販で買えるサイトリンク集

珍しいアーカイブなどを取り扱っているサイト等をまとめています。

定期的に追記していきますので、ブックマーク推薦です。

これ以降は、マルジェラの各年代ごとの簡単なまとめになります。

興味のある方だけご覧ください。

margiela(マルジェラ)はここから始まった。

マルジェラのデビューシーズンである、1989SSのショーの映像がフルで残されています。
当時の空気感や、会場の熱気が伝わってくるいい映像なのでマルジェラファンのみならず必見です。

1989SS

「ここにあなたが見に来たのはスーパーモデルでも私自身でもない。私のデザインした服である。」

今まで主流だったきらびやかなファッションショーとは打って変わって、ファッションショーをするに適さない場所で行われた。

この時すでに、ブランドのシグネチャー的存在のタビブーツが登場している。

タビブーツのソール裏は赤く塗られ、白い布が敷かれたランウェイを足跡が赤く染めた。

このファッションショーは全ての常識を覆すものであったことから「デストロイ・コレクション」と称され、高級志向の世の中を覆す「ポペリズム」と言われる90年代のトレンドを構築しました。
その後90年代に流行する、グランジファッションの先駆的コレクションとも評されています。

1989~90AW

このコレクションは特徴的な方の張り出したジャケットや、砕いた皿をつなぎ合わせたベストが印象的です。

出典:https://www.designboom.com/tag/martin-margiela/

1990SS

このショーも非常にマルジェラらしいショーの演出でした。

ショーの舞台はパリ郊外にある、破棄され朽ちかけた子供の遊び場です。
本来は、最前列は関係者が座ることがほとんどでしたが、このショーでは最前列には地元の子供でいっぱいでした。

舗装もされていないラインウェイでモデルがつまづいてこけそうになっているのが印象的です。
賛否両論分かれるショーとなりましたが、業界には大きな影響を与えました。

1990~91AW

このシーズンのショーはニット、89AW同様、特徴的なショルダーのジャケットが印象的です。
今まで、足元はタビブーツのみでしたがが下記のようなロングブーツも印象的です。

1991SS アーティザナルラインの発表

この1991SSのシーズンにアーティザナルラインを発表しています。
Artisanale(アーティザナル)フランス語で「職人的な」の意味で、アーティザナルラインのアイテムは全てパリのアトリエで職人の手作業で1点1点作成されています。

そして、上記以外の特徴としてはマルジェラのアーティザナルラインはほぼすべて、”解体再構築”のアイテムです。故に全く同じアイテムは存在しません。

このショーのテーマはパーティなのでしょうか?
ショーの会場はホールのようなところで、観客にイスは用意されておらず、使われた音楽もディスコで流れているような音楽でした。
上記のアイテムは1950年代のパーティドレスを解体再構築されたものだと言われています。

1991~92AW 名作 ソックスニット

今まで、ショーという形での発表での作品発表でしたが、このシーズンはショーではなくアトリエで作品の説明を直接するという、今までにない表現方法が試されました。

中でも名作と言われているのが、上記 写真のミリタリーソックスの再構築ニットです。

1992SS

このショーは1939年以来、廃墟になったサンマルタン駅で開催されました。
階段の手すりに取り付けられた、1600個の蝋燭とモデルたちに施されたペイントが独特なダークな雰囲気を漂わせます。

1992~93AW

このショーは、チャリティー目的での販売用に購入されストックされた家具がゲストの椅子代わりになり、楽隊のファンファーレの音にのせて赤い髪のモデルたちが歩きました。
モデルによっては同じ服を着た自分の子供と一緒に出演するモデルもいました。
1970年代の革のコートを再構築させたドレスのほかに、裏地用のアセテートで作られたスカートなどが発表されました。

1993SS

このファッションショーは前代未聞の試みがなされました。
それは「白をテーマカラーにしたショー」と「黒をテーマカラーにしたショー」の2つのショーをモンマルトル墓地を挟んだ、別々の会場で開催したことです。

このショーに使用された衣装は、ルネッサンスから18世紀にインスパイアされた舞台衣装をオークションで競り落とし、それを再構築したものになります。

その舞台衣装は損傷が非常に激しかったため、白と黒に組み分けされました。

1993~94AW

このシーズンはファッションショーと形容してもいいのか不明です。

というのも、さまざまな年齢、国籍、職業の7人の女性が、自宅や日常生活の中で撮影された映像を 少ない数の報道関係者とバイヤーがショールームに招待し、映像を見てもらうという形式をとったことです。

というのも、このシーズンはショーのための服というよりも”ワードローブとしての服”に重きをおいて製作されたからではないかと思っています。
であれば、ショーよりもこういった形での表現のほうが適切ではないかと考えたからではないだろうか。

1994SS

ブランド10回目であるコレクションでは1989SS~1993AWの今までのアイテムからセレクトし、復刻させました。これは、常に新しい物を生み出し続けようとする今までのモード界にはなかった考え方で、ファッション業界を震撼させました。

過去のアイテムを復刻させてコレクションした理由としては、買いそびれた顧客に向けての計らいだったと言われています。

また、モデルたちの腕や首などには、紹介する服が発表されたシーズンなどが黒くスタンプされています。

1994~95AW 名作 ドールコレクション / エイズT誕生 / レプリカライン発表

このシーズンは名作を多く生み出してします。

  • ドールコレクション
  • レプリカラインの誕生
  • エイズTの誕生

ドールコレクションは最も名作と言っても過言ではないでしょう。
ボタンやファスナー、ニットの編目などを巨大化、人形が着る服のプロポーションをそのままに人間が着られるサイズにまで拡大されています。

レプリカラインは古い服を再現したラインになります。レプリカラインはブランドタグ、品質タグの他に白いラベルのようなものが貼られ、レプロダクションしたアイテムの年代や、服の用途が記入されます。

1995SS

このショーはとある劇場で行われました。

衣装を着たモデルたちは観客に紛れ込むように観客席に座り、合図のベルが鳴るとともに、ステージに上がりました。
しかし、彼女らの顔には目元を隠すようなシルバーのマスクがされています。
暗転と共にマスクを外し、次に明かりがついた時には外されていました。

「どう、気づかなかったでしょ?」と言わんばかりの満面の笑みを浮かべ

コレクション自体は、ドレスにテーラードジャケットなど、舞台衣装を彷彿とさせるようなルックでした。

1995~96AW

一見、顔全体を覆うフルフェイスのマスクが印象に残るショーですが、それ以上にマルジェラの色使いが際立つショーです。

ラベンダーとネイビーのカラー、ワルツの流れるサーカステントで行われたショーはマルジェラ独特のダークな雰囲気を演出しました。

1996SS トロンプルイユ

トロンプルイユ(だまし絵)を全面的に押し出したショーです。
ストライプ、ニット、毛皮、などをプリントしたアイテムが心象的です。

1996~97AW

フルフェイスのマスクにとって代わり、顔半分を塗装される表現になりました。

翌年の1997よりエルメスのクリエイティブディレクターになり、名作ヴァルーズを生み出しました、この1996AWのシーズンにヴァルーズのさきがけのようなアイテムが見受けられます。

1997SS 名作 ストックマン / エルメス クリエイティブディレクター着任

マルジェラを語るうえで「未完成」というワードが度々登場する。

このシーズンのコレクションはまさにそれを体現しているかのようだ。
ストックマン(マネキンメーカー)にスタイルピンで留められたままの布などは製作途中そのもので、「これからどうなっていくのか、切りっぱなしの裾、付いていない袖」などの見えていない部分の想像力を掻き立てる、未完成とはそういう美しさがある。

1997~98AW

このコレクションは97SS同様に未完成を感じられるアイテムばかりでした。

パターン用紙がそのまま張り付けられた服、刺しっぱなしのまち針、残ったままの仕付け糸など
マルジェラらしい、モードへのアンチテーゼを感じられるコレクションとなりました。

1998SS 名作 フラットガーメント / メンズライン(10)発表

「身に着けていない時、これらの服は完全に平らです。」

従来のファッションショーと比べ非常に異質なショーでした。白衣を着た男性がハンガーに服をかけた状態で観客に見せます。

これらの、アイテムは入荷時に折りたたまれ、ぺったんこになった服よりインスピレーションを受け、製作されたと言われています。

1998~99AW

このシーズンのショーはモデルが一切登場しません。
全てマリオネット(操り人形)が衣装を着て歩きました。

ファッションショーは時に、服以上にモデルの印象、モデルのイメージが先行することがあります。(無名のモデルでも)
故に、このショーでは服のみを純粋に見てほしかったのでしょうか?

1999SS 名作たちの復刻

このシーズンでマルジェラは丁度生誕10年を迎えます。
節目の年ということもあってか、過去の名作であるドール、トロンプルイユ、ストックマンなどが復刻いたしました。

マルジェラ10年間の集大成であり、過去最高のヒットコレクションとなりました。

1999~2000AW 名作 デュベットコート

このコレクションで名作のデュベットコート(Duvet coat)が生まれました。

これは後のグラムスラムのデザインソースになっていったと考えられます。

出典:https://www.ssense.com/ja-jp
出典:https://www.farfetch.com/jp/shopping/women/items.aspx

2000SS 名作 オーバーサイズ期のはじまり

このシーズンは珍しく、フラットでヒールの低い靴を履いています。
衣装は全て、ワードローブ(日常着)を1.5倍、2倍にまで拡大されているのが特徴で、モデルが歩いた場所は宴会などで使用されるサークル状のテーブルの上でした。

ワードローブに焦点を当てたショーでしたが、どこか華やかさがあるように感じました。

サイズに直すとXXXLサイズ、ヨーロッパ表記でいえば78だとのことです。

この頃、ヴェトモンのデムナがマルジェラに在籍していたことから、現在のトレンドであるオーバーサイズはここからインスピレーションされたものだと言われています。

2000~01AW

2000SSと同様に、コンセプトはオーバーサイズですが、SSのシーズンと比べダークな雰囲気がただよっていました。

そのダークな雰囲気はショーを開いた会場が倉庫のようなところであることと、モデル全員の目が前髪によって隠されていることによる効果だと思われます。

2001SS

このシーズンはサークル、アンサンブラージュ(寄集め)、オーバーサイズ、フュージョンとマルジェラの得意技がこれでもかと盛り込まれているショーでした。

マルジェラは目元や顔を隠すショーの場合、ダークな雰囲気を演出することが多いいですが、このショーは音楽と色使い、美術館という会場、足元の花びらがあってか、あまりダークな雰囲気は感じられませんでした。それどころか少しロマンチックな感じさえします。

2001~02AW

このショーは今までのマルジェラと違い、モードを感じるようなショーでした。全体的に黒を基調としたアイテムが多く、マルジェラにしては細身のシルエット、ロングブーツ、
そんななかで、ひときわ目を惹くのが、バンドTを合わせているところです。

今では、ミックススタイルに抵抗がなくなり、スーツにスニーカーやスポーツモデルの時計など合わせても違和感は少ないです。

マルジェラのこのショーはそういったミックススタイルの先駆けとなったショーと言っても過言ではないでしょう。

2002SS 名作 サークル

フラットガーメント同様に、パターンの面白さに注力されたコレクション。着ているモデルも映像では完全に見えないように編集されており、「服自体を見てくれ」と言わんばかりの表現方法である。

2002~03AW

左の身頃と右の身頃で違う素材の服がドッキングしているのが印象的なコレクションです。

まとめ

主に「初期」としてくくられる~02AWまでをざっくりとまとめてみました。以外にも当時の映像が残っているコレクションが多く、当時の空気感や熱量を感じ取ってもらえると嬉しいです。

この記事はちょくちょくリライトしていく予定なので気が向いたらちょくちょくチェックお願いします。

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